私が長期間にわたってつづけているブログがあり、先日投稿した「ブランドの真髄 シリーズ12」を是非ドライバーの皆さんに読んでいただきたく思い、同じものをこちらに投稿しました。是非お読みください。
「ブランドの真髄12」
2030年、日本の物流業界では輸送能力が社会の需要に追いつかなくなる構造的危機が懸念されています。いわゆる「物流クライシス」です。

最大の要因は、ドライバー不足です。現在活躍しているドライバーの平均年齢は50代後半。今後さらに高齢化が進むことは避けられません。加えて、「きつい・危険・帰れない」という旧来のイメージ、そして必ずしも高いとは言えない給与水準が、特に若年層の就業離れに拍車をかけています。
一方で、EC市場は拡大を続け、半導体や医薬品といった高付加価値物流も増加しています。さらに輸送ニーズは多頻度・小口化が進行中です。その結果、2030年にはドライバーが20万〜30万人不足するとの推計もあります。
この状況に歯止めをかけるため、2024年に成立したのが、いわゆる「トラック新法」です。正式には、物流革新法 などの関連法改正を含む一連の制度改革であり、運賃の適正化、荷主責任の明確化、効率化・DX推進、労働環境の正常化という“構造転換”を業界に迫るものです。
大きなポイントは、実運送を担う運送会社だけでなく、荷主企業の責任を明確にした点にあります。「安く・早く・無理して運ぶ」時代から脱却し、運送会社と荷主企業が協力してクライシスを乗り越える枠組みをつくろうという挑戦です。
さて、米国ではすでに深刻なドライバー不足が進行しています。

そして、運賃上昇と並行してドライバーの所得水準も大きく向上し、年収2000万円を超えるケースも珍しくないと言われます。その結果、いわゆる高学歴ホワイトカラーがトラックドライバーへ転職する動きも広がっているのです。
ここで思い出したいのが「タイムラグ現象」です。米国で起こった社会変化が、数年から10年ほど遅れて日本でも広がる現象を指します。もしこの流れが日本にも及ぶとしたら、将来、『ドライバー年収2000万円』の時代が到来する可能性も、決して絵空事ではないのかもしれません。かつて40年ほど前には、長時間労働と引き換えに高収入を得るドライバーも存在しました。しかし、これからの時代は違います。トラック新法によって健全化された業界の次のフェーズは、「スマートに稼ぐ」時代です。
荷役作業は最小限に、荷待ちはほとんどなし。430(4時間運転・30分休憩)を確実に守り、
予定どおり仕事を終え、家族と過ごす時間も確保する。そして、なおかつ高収入。
そんな職業へと進化できるかどうかは、トラック新法の遵守、荷主企業の理解と協力、安全を最優先にする質の高いブランドの構築など、業界自らの行動にかかっていると考えています。
もし私が20代だったなら、迷うことなく、プロ・ドライバーという道を選ぶでしょう。
