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物流コラム Vol.11:運送業(実運送)にDX化は馴染むのか
昨今、IT化(IOT AI)と言われてきたものが、にわかにDX化という言葉へ進化してしまった。
これは机上の話で、 大概の会社は単に看板を架け替えただけで中身はIT化のままであると或るセミナーで聞いた。

DX化と従来のIT化の違いは、
DXとは、ヒトが行うことを前提で最適化されたビジネスプロセス(仕事の仕方)を、 デジタルが行う前提で最適化されたビジネスプロセスに入れ替えること。
従来のIT化とは、
ヒトが行うことを前提で最適化されたビジネスプロセス(仕事の仕方)の、 ところどころにIT(IOT/AI)を投入し、部分的に改善すること。
この説明の通り、両者は全く異質である。
そして、質疑応答で、 様々なシステムを導入しているが、思ったほどの効率化が図れていないとの質問があった
返答は次の通り、
一番の問題は、システムを現在の業務に合わせ、カスタマイズしてしまうことである、
Be it standard と言われているらしいが、 むしろシステムに業務を合わせた方が上手くいく場合が多いとのことだ、
この話は目から鱗の話であった、
つまり、DX化というのは、いまあるプロセスをいくら改善してもDX化にはならないと言うことになる。
現在、当社においてSAP導入を進めているが、この考え方を反映し、 今までとは違った発想や切り口で、ゼロベースで組み立てていく必要がある。
ところで、
先のDX化の説明に則り運送業の実運送という部分を切りとって分析したとき、ヒトが関わり、公道を利用させて頂いて成り立っている実運送に、 残念だが、いまのところDX化は馴染まないということになる。 特に、B2C業務おける不在配達という状況が改善しない限り更に難しくなるだろう。